帰化申請...“特別永住者の韓国籍の方”を例に


帰化申請


帰化申請...“特別永住者の韓国籍の方”を例に
2018年09月11日

次のような事例で説明します。

1.同一世帯の4人家族(家族の内訳は父,母,子供2人)…以下“申請者”という
2.父は個人事業,母は専業主婦,子1は会社勤務,子2は学生
3.自宅は持ち家
4.管轄は大阪法務局東大阪支局


この事例条件について少し補足します。

1の“同一世帯”について

  • …帰化申請は世帯ごとの申請になります。別々の世帯が,同一の管轄法務局で,同一時に申請する場合は,帰化申請で提出する文書の原本枚数等を軽減できます。

1の家族数について

  • …上記は4人家族の例ですが,5人家族でも,6人家族でも,その増えた家族の方分の書類が増えるだけです。なお,帰化申請は,同一世帯の方は一括で申請することが一般的です。

提出する書類は,次のとおりです。

  • 1.親族の概要を記載した書面
  • 2.申請者の履歴書その1,その2
  • 3.帰化申請書
  • 4.申請者の韓国基本証明書,家族関係証明書,婚姻関係証明書,入養関係証明書,親養子入養関係証明書
  • 5.申請者の父,母の家族関係証明書,婚姻関係証明書
  • 6.1の書面に記載した親族が確認できる除籍謄本等
  • 7.4~6の翻訳文
  • 8.パスポートのコピー
  • 9.申請者の出生届の記載事項証明書
  • 10.1の書面に記載した親族の死亡届の記載事項証明書
  • 11.申請者,申請者の父,母の婚姻届,離婚届の記載事項証明書
  • 12.1の書面に記載した親族の日本の戸籍(除籍)謄本
  • 13.申請者の住民票
  • 14.閉鎖外国人登録原票
  • 15.生計の概要書
  • 16.事業の概要書
  • 17.事業についての営業許可書のコピー
  • 18.申請直近の給与明細書,社員証のコピー
  • 19.学生証のコピー
  • 20.源泉徴収票
  • 21.直近年の確定申告書のコピー
  • 22.直近年,その前年の所得税納税証明書のその1,その2
  • 23.直近年,その前年の個人事業税納税証明書
  • 24.直近年,その前年の消費税納税証明書のその1
  • 25.直近年の市府民税納税証明書
  • 26.直近年の市・府民税納税証明書
  • 27.公的(国民)年金の納付状況を証明する文書
  • 28.自動車運転免許証のコピー
  • 29.運転記録証明書
  • 30.技能資格を証明する書面
  • 31.土地建物の登記簿謄本
  • 32.居宅付近の略図,勤務先の略図


1~32の書類について,注意点等を次にコメントします。

1.親族の概要を記載した書面

  • 在日,在外の親族別に記載します。この書面には,申請者は記載しません。主に,申請者の親,子,兄弟姉妹を記載します。事例の場合は,同一世帯の4人家族ですので,父(世帯主)を基点に親族を記載していきます。この場合,母,子を基点にした親族の概要書は必要ありません。きちんとできていないと,法務局からやり直しを求められます。

2.申請者の履歴書その1,その2

  • 記載の仕方にはルールがあります。その2中の海外滞在歴は,3年の範囲で記載します。

3.帰化申請書

  • 申請書中の“出生地”は,出生の記載事項証明書のとおりに記載します。出生時の住所を記載するのは間違いで,この場合,法務局から指摘されます。帰化後の本籍は,“~号”は必要ありません。

4.申請者の韓国基本証明書,家族関係証明書,婚姻関係証明書,入養関係証明書,親養子入養関係証明書

  • 申請者各人の証明書が必要です。韓国領事館で取得します。分からないことは韓国領事館のHPを参考にし,直接電話で聞くようにしましょう。親切に教えてもらえることはあまり期待できませんが,手間とルールを知ることをおしまなければ,必ず取得できます。2013年11月29日現在で,1通250円です。
  • 事例では,家族4人×5通×250円=5,000円でした。

5.申請者の父,母の家族関係証明書,婚姻関係証明書

  • 申請者の父,母の証明書が必要です。つまり,子から見れば,祖父,祖母です。
  • 事例では,4人×2通×250円=2,000円です

6.1の書面に記載した親族が確認できる除籍謄本等

  • 通常は,除籍謄本等で,申請者の兄弟姉妹を確認できれば足ります。ただし,改製,除籍等が行われていますので,1つの除籍で足りるとは限りません。ご自身で取得する場合は,領事館で取得した除籍謄本を法務局で確認してもらい,足らない除籍を再度領事館で取得することは想定しておいてください。
  • 事例では,除籍謄本を3通取得しましたので,3通×250円=750円

7.4~6の翻訳文

  • 在日の方は,おそらくハングルが読めないので,翻訳事務所で翻訳することになります。

8.パスポートのコピー

  • 表面,写真面,証印面を,つまり,余白面以外を全てコピーします。

9.申請者の出生届の記載事項証明書

  • 出生届を提出した市町村でのみ取得できます。

10.1の書面に記載した親族の死亡届の記載事項証明書

  • 死亡届を提出した市町村でのみ取得できます。親族で死亡した方がいなければ,当然,必要ありません。

11.申請者,申請者の父,母の婚姻届,離婚届の記載事項証明書

  • 届を提出した市町村でのみ取得できます。婚姻が古いと,取得できない場合があります。申請者の父,母の証明書も必要ですのでご注意を。

12.1の書面に記載した親族の日本の戸籍(除籍)謄本

  • 1の書面に記載した親族で,帰化された方がいらっしゃれば,その方の日本の戸籍(除籍)謄本が必要です。この戸籍で,法務局が確認したいのは,“帰化の記載”です。したがって,“帰化の記載”が現在戸籍にあれば戸籍謄本,“帰化の記載”が除籍にあれば除籍謄本が必要となります。

13.申請者の住民票

  • 世帯分の住民票1通で足ります。わざわざ,帰化申請者各人について,個別の住民票を取得する必要はありません。

14.閉鎖外国人登録原票

  • 東京の法務省に開示請求します。東大阪市のように,外国人登録原票の閉鎖の写しの写しを証明書として出してくれる市町村もありますが,原則は,法務省に開示請求します。

15.生計の概要書

  • 申請の直前月について記載します。

16.事業の概要書

  • 21の確定申告書の記載に基づいて数字を記載していきます。

17.事業についての営業許可書のコピー

  • あれば。

18.申請直近の給与明細書,社員証のコピー

  • 事例では,会社に勤務する子1のものが必要した。

19.学生証のコピー

  • 事例では,大学に在学する子2のものが必要でした。

20.源泉徴収票

  • 事例では,会社に勤務する子1のものが必要した。

21.直近年の確定申告書のコピー

  • 事例では,個人事業を営む父のものが必要でした。確定申告の額については,皆さん気にされますが,当事務所の助言でホッとされています。確定申告書の額だけで,帰化の許可,不許可が決定されるわけではありません。その他にも,皆さん各自,不安に感じることには,きちんと助言,説明いたします。

22.直近年,その前年の所得税納税証明書のその1,その2

  • 税務署で取得します。

23.直近年,その前年の個人事業税納税証明書

  • 事例は,大阪府下ですので,府税事務所で取得しました。

24.直近年,その前年の消費税納税証明書のその1

  • 税務署で取得します。

25.直近年の市府民税納税証明書

  • 市町村で取得します。

26.直近年の市・府民税納税証明書

  • 事例では,自営業を営む父と会社に勤務する子1は課税証明,所得がない母と子2は非課税証明書を取得しました。

27.公的(国民)年金の納付状況を証明する文書

  • 事例では,父,母は国民年金の強制加入の対象ですので,直近1年の納付領収書,子1は会社勤務ですので,厚生年金保険料が天引きされている給与明細書を提出しました。子2は20未満ですので,国民年金の加入対象外。

28.自動車運転免許証のコピー

  • 裏表。

29.運転記録証明書

  • 事例では,門真運転免許試験場であれば,約1週間程度で取得できます。ただし,原則,本人のみからの申請ですので,代理申請の場合は,委任状が必要です。申請用紙があれば,郵便局からでも電算処理で申請できます。この場合,約2週間程度かかります。急ぐ場合は,直接,門真運転免許試験場まで行くことになります。

30.技能資格を証明する書面

  • あれば。

31.土地建物の登記簿謄本(全部事項証明書)

  • 事例では,持ち家でしたので,登記簿謄本(全部事項証明書)を提出。さらに,その他の不動産もお持ちでしたので,その分と。

32.居宅付近の略図,勤務先の略図

  • 難しくありません。


上記事例の場合の書類の量は次のようになりました。

帰化申請ボリューム.JPG


事例の帰化申請の場合には,32の書類を,事実に基づいていることを前提に,帰化条件,及び,文書間の整合性(つじつま)を意識しながら,きちんと用意しなければなりません。

諸々の事を考えて,帰化申請の手続きをご依頼される場合は,当事務所にご相談ください。

初回のご相談は40分~60分程度を想定しています。初回のご相談は無料です。

例えば,上記事例の場合,1~32の文書のうち,当事務所が委任状や職務上請求で取得できるものは当事務所が全て取得いたします。

3の帰化申請書に貼付する5×5の写真2枚,8のパスポートのコピー,17の事業についての営業許可書のコピー,18の給与明細書,社員証のコピー,19の学生証のコピー,20の源泉徴収票,21の直近年の確定申告書のコピー,27の公的(国民)年金の納付状況を証明する文書,28の自動車運転免許証のコピー,30の技能資格を証明する書面は,お客様がお持ちですので,それはお預かりさせていただきます。